2011年02月

深くて長い河の先には...Bちゃんに捧ぐ~その9

その後、カミさん家族の成功者であるおばさんの管理するパーラー二階の不思議なアパートに住み込んだ二人は、何か小商いをしようとおばさんに相談したところ、トゥルトゥルも経営するおばさんは、彼らに「米屋」を勧めて来た。

米屋が儲かる!
近年トゥルトゥルを経営するおばさんは、その仕入れ価格や仕入れ先を観察した結果なのだろう......

フィリピンだけでなく、世界的に穀物価格が高騰したのは2007~2008年にかけて。
この二年間で世界中の米や小麦は倍以上値上がりしている。
この年には、フィリピンでも穀物だけでなく、食料品全体の値上がりが酷かったのは記憶に新しいと思う。

穀物は生鮮食品と違い、買い溜めが効く。
というか、あまりにも短期間で値が上昇した為、在庫を持っていれば持っている程儲かった訳だ。

その後2008年をピークに世界の穀物は一旦値下がりしているのだが、フィリピンの市場価格はそれ程落ちてないばかりか、その末端価格故に仕入れ余力が出たのか、タイや中国からの輸入米も出揃いだした。

確かに、2006年末辺りから2010年は米が儲かったのだ。

しかし、こういった短期的な値動き故のビジネスチャンスというのは、時間が経つとその効力が薄まって行く。
しかも、ここの所世界的な食料難を背景に、またぞろ穀物価格が上昇し始めている。
つまり簡単に儲かる時代は一旦終了したと言っても過言では無い。

だが、そんな背景はあまり気にしていない二人は、おばさんから米の仕入れ先を教えてもらい、店舗を契約し、米を中心としたサリサリストアを始めたのだった.........

つづく

深くて長い河の先には...Bちゃんに捧ぐ~その8

ここの所自分の事で精一杯で、放置されていたエントリーが沢山有る。
Bちゃん物語もそのひとつだ。

昨年、Bちゃんからカミさんの田舎での出来事について聞いたのが、10月だから、あれから既に半年近く経とうとしている。

オレも、ここ数ヶ月の間にいろんな事が有ったが、Bちゃんの環境も劇的に変化していた。

その7のエントリーが中途半端になってるが、要は田舎に行ってみたものの、落ち着いて生活できるような環境では無かった.....という事だ。
特に誤算だったのは、首都圏と格差開く田舎の街では、彼らが望んだ小商いができる環境では無いという点か?

かくして、ど田舎隠居を諦めたBちゃんは、カミさんの親戚で成功している数少ない親族であるパサイのおばさんの所に転がり込んだのであった。

シロウトが始めたい店仕事で、一般的に話題になるものと言えば......
サリサリ
トゥルトゥル
そして最近はそれにビューティーサロンが加わり始めた。

パサイのおばさんはトゥルトゥル。
他にもその敷地に有るアパートの管理なんかを任されてるようだ。
しかも、Bちゃん達の新居はその敷地内に有るビューティーサロンの二階である。

しかも、ビューティーサロンの店に入って、店内の階段を上がって部屋に行くと言うちょっとぴっくりの構造となっていた。

オレでもびっくりする位だから、Bちゃんにとってもエキサイトな刺激となってるようで、昨年のマニラミーティング第二回では、彼の表情は生き生きとしていた。

しかし、その後、やはりピン中が受けるべく過酷な試練が待ち受けていたのだった。

つづく
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