その後、カミさん家族の成功者であるおばさんの管理するパーラー二階の不思議なアパートに住み込んだ二人は、何か小商いをしようとおばさんに相談したところ、トゥルトゥルも経営するおばさんは、彼らに「米屋」を勧めて来た。
米屋が儲かる!
近年トゥルトゥルを経営するおばさんは、その仕入れ価格や仕入れ先を観察した結果なのだろう......
フィリピンだけでなく、世界的に穀物価格が高騰したのは2007~2008年にかけて。
この二年間で世界中の米や小麦は倍以上値上がりしている。
この年には、フィリピンでも穀物だけでなく、食料品全体の値上がりが酷かったのは記憶に新しいと思う。
穀物は生鮮食品と違い、買い溜めが効く。
というか、あまりにも短期間で値が上昇した為、在庫を持っていれば持っている程儲かった訳だ。
その後2008年をピークに世界の穀物は一旦値下がりしているのだが、フィリピンの市場価格はそれ程落ちてないばかりか、その末端価格故に仕入れ余力が出たのか、タイや中国からの輸入米も出揃いだした。
確かに、2006年末辺りから2010年は米が儲かったのだ。
しかし、こういった短期的な値動き故のビジネスチャンスというのは、時間が経つとその効力が薄まって行く。
しかも、ここの所世界的な食料難を背景に、またぞろ穀物価格が上昇し始めている。
つまり簡単に儲かる時代は一旦終了したと言っても過言では無い。
だが、そんな背景はあまり気にしていない二人は、おばさんから米の仕入れ先を教えてもらい、店舗を契約し、米を中心としたサリサリストアを始めたのだった.........
つづく
JCCパンドラの箱
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